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パンを踏んだ娘。

チャオ! 死にたがりのみんな達!

使い魔に食べられちゃえばいいじゃん


おおおおお、ミチルちゃんですね。

魔女空間に突き出した鳥居のようなものの上で、ついさっきまで絶望して自殺を図ろうとしていた6人の少女達に、突き放したような台詞を放ちます。

使い魔というのは、心に闇を抱えた少女達を自殺に誘った、謎の生き物のことですね。

そしてそれに続けるように彼女は、

それとも

如何にも魔女のような帽子をはずして、手品のように、銃のようなものを落とします。

デッド、オア、アライブ?(小悪魔風に)

調子に乗ってますね。

誰もが突っ込みたくなるこの台詞ですが、彼女なりに考えた上での、芝居がかった提案の仕方なのです。




おおざっぱに言うと、使い魔に食われて死ぬかそれとも銃を取って生きる意思を見せるか、ということですね。

茶目っ気だし過ぎな気もしますが、これは緻密に構築された和紗ミチルという少女の生死観の現われなのです。

今回は、和紗ミチルに最も影響したであろうグランマの死について、考えてみたいと思います。

単行本購入特典である、とあるショートストーリーについても触れます。

↓↓↓

余命わずかとなったグランマの元に駆けつけたミチルのシーンを見てみましょう。

医者の宣告を受けたミチルは、グランマに対して延命措置をとる選択もありましたが、それをはっきりと断りました。

声は出せませんが、グランマもそう言うと確信していたからです。

ショートストーリー『ロゼッタメテオーラ』を見ると、グランマが和紗ミチルに物心つく前から隣の家で暮らしていたことが分かります。

ミチルの家族とグランマが仲良くなるのに時間がかからなかったそうですから、娘のミチルとも、かなり幼い頃から良好な関係にあったはずです。

ミチルのそばに、いつだってグランマがいました。そんなミチルだから、こんなときグランマの気持ちがわかったのでしょう。




医者が席をはずした後を見てみましょう。

ミチルが、意識のないグランマに声をかけます。

わたし、もっとグランマといろんな事を話したかったよ

でも反応はありません。

死に瀕して、意識があるのかないのかわかりませんが、とても声を出せるような状態にありません。

そんなグランマに対して、彼女が1つのわがままを言います。

グランマお願い、もう一回だけでいいから

たった一度だけでいい。

目を開けてほしい、話をしたい。

グランマから大切なことを教わりたい。

という、ミチルの悲痛な想いがこぼれ出します。

そこに、あいつが姿を現しました。

「僕ならキミの願いを叶えることができるよ」


インキュベーターです。

「奇跡はね、本当なら人の命でさえ購えるものじゃないのよ。それを売って歩いているのがあいつ」


とは本編暁美ほむらの台詞です。

本来かなうはずの願いを、たった一度だけ叶えさせる、魔法少女契約を売り歩いている、インキュベーターです。

そいつと契約して魔法少女になると言うことは、魔女と戦う運命を背負うことになります。

それでもいい、わたし魔法少女になる

「病気を治すことだってできるのにそれで良いのかい?」

「そうしたいけど」
「それはグランマの生き方を踏みにじることになるから」

和紗ミチルは、その日、魔法少女になりました。




ここの踏みにじるという言葉は、ここでは2つの意味を持ちます。

一つは、文字通りグランマの気持ちを踏みにじるということ。

姉妹の死を受け入れた彼女が、彼女たちの元に行こうとするその足を引っ張るわけにはいきません。

このあたりは、物語の流れからも推測できますが、先ほど挙げたショートストーリー『ロゼッタメテオーラ』を読んだ方がわかりやすそうです。

ショートストーリーをお持ちの方は、再度読み直してみてください。

グランマは彼女の兄弟達がみな先に死んでしまったことを、ミチルに打ち明けています。

グランマは、自身や兄弟達を空に浮かぶ星々に例えて、寂しくないと言いました。

「あの空に、妹達たちいるから」
「あなたのご両親も、あの空のどこかにいる」



グランマは姉妹達の死を受け入れ、そしてそれと折り合いをつけて生きていく術を見につけていました。

だとしたら、例えば和紗ミチルを残してこの世を去ることになろうとも、自分が空にいる限り、ミチルは決して独りになることはない、と、いうことになるでしょう。

それを知っていたからこそ、和紗ミチルはグランマの運命を受け入れることにしたのです。

死は、本人の望むままに受け入れられるべき、と言い換えてもよいかもしれません。




踏みにじるのもう一つは「パンを踏んだ娘」ですね。

だってこの主人公、食べ物を粗末にしてるじゃん

食べ物を粗末にする奴は悪者なのです。

グランマの死を受け入れるか受け入れないかの瀬戸際で、彼女の意思を踏みにじり、罰を受けるようなことはできません。

自分を押し殺して、グランマの死に敬意を払う。

でも、やっぱりつらいから、グランマと話がしたいという願いを口に出したのでしょう。




その和紗ミチルも、しばらくしてなくなりました。

残されたプレイアデス星団は、マレフィカファルスという名のパンを踏み、罰を受けることになるのです。

痛烈な皮肉ですよね。



パンを踏んだ娘をご存じない方は、こちらをどうぞ





インゲルの最後の姿と、最終回のカオルの姿(単行本第5巻表紙)がかぶりますね。

テーマ:魔法少女まどか★マギカ - ジャンル:アニメ・コミック

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nekoteitoku

Author:nekoteitoku
漫画・アニメ・小説の考察をメインでやっています。
かずみ☆マギカとかまどか☆マギカあたりの話題が多め。
精霊使いの剣舞も応援しています。

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